幼児がもっとも詰まらせやすい食べ物は、ピーナッツや枝豆などの豆類と言われています。
その他にも、グミ、マシュマロ、ゼリー、あめ玉、ポテトチップなどのお菓子類などが詰まってしまうこともあります。
一般的に詰まらせやすいと言われているモチや団子の他にも、ブドウやプチトマト、パン、海苔などを詰まらせたというニュースを目にしたこともあります。
普段食べるものの中にも、詰まらせやすいものがあると思うと、怖いですよね。
幼児が食べ物を詰まらせないようにするための対策や、食べ物を詰まらせてしまった時の対処法を見ていきましょう。
なぜ幼児は食べ物を詰まらせるの?
幼児が食べ物を詰まらせるのは、いくつかの原因があります。
まずは、飲み込む力が弱いことが挙げられます。
現代社会では、加工食品の種類が多く、口にする機会も多くなっています。
加工食品が悪いというわけではありませんが、加工食品はあまり噛まなくても飲みこめるものが多くなっています。
そのような加工食品ばかりを食べて育った幼児は、食べるのに必要なあごやのどの筋肉が発達しません。
それに加えて、幼児は歯が生えそろっていないため、食べ物がうまくかみ砕けずに、噛む力も弱いといえますよね。
そのため、きちんと噛まなくてはいけない食べ物が出ると、うまく噛めず、飲み込むことができないということが起きてしまうのです。
また、幼児が食べ物を詰まらせる原因としては、口に食べ物を入れたまま話をしたり、走り回ったりすることが挙げられます。
口の中に食べ物が入ったままなので、誤って丸呑みしてしまうのですね。
子供は直径3cm程度のものまでは簡単に口に入れられる、とも言われているので遊び食べには気を付けたいですね。
幼児が食べ物を詰まらせないための対処法
幼児が食べ物を詰まらせないために、大人はどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。
詰まりやすい食べ物は与えない
まずは、3歳くらいまでの子には、詰まらせやすい食べ物を与えないようにするのがいいかもしれません。
100%与えないで生活するのが難しい時には、食事やおやつの時になるべく目を離さないようにするといいでしょう。
食べやすい大きさに切る
もちろん、ずっと見張っているわけにはいかないので、丸呑みしてしまう可能性のあるブドウやプチトマトなどは、食べやすい大きさに切っておくと安心です。
食べ遊びをさせない
また、食べ物を口に入れたまま走ったり遊んだりなど、遊び食べをさせないことも大切です。
他にも、早食いをして詰まらせてしまう可能性もあるので、よく噛んで食べるということは教えていきたいですね。
幼児が喉に食べ物を詰まらせたときの症状
喉に食べ物が詰まると呼吸ができず短時間で命の危険にさらされる可能性があります。そのため迅速な対応が必要になります。
食べ物が喉に詰まると声が出せないので、幼児が食べ物を口にしているときは、しぐさや表情の変化に日ごろからよく注意しましょう。
- 親指と人差し指で喉を押さえる
- 口に指を入れて何かを出そうとする
- 苦しそうに呼吸する
- 顔色が赤紫色に変色(チアノーゼ)
幼児が喉に食べ物を詰まらせたときの対処
のどにものが詰まった場合の応急処置には、背中を叩く、胸部を圧迫する、腹部を突き上げる(ハイムリック法)の3つの方法があります。
特に、小さな子供がおもちゃなどを飲み込んでしまい、のどに詰まらせてしまった場合は、迅速な行動が命を救う鍵です。
窒息事故は時間との戦いであり、発生から数分で重大な健康被害が生じる可能性があります。
- 背中を叩く(背部叩打法): 乳児には、あごを支えつつ背中を5、6回叩く。
- 胸部を圧迫する(胸部突き上げ法): 乳児をあお向けにして胸部を圧迫する。
- 腹部突き上げ法(ハイムリック法): 1歳児以上の子供に対しては、腹部を上に圧迫して異物を吐き出させる。
これらの方法は、状況に応じて交互に行い、異物が取り除かれるまで繰り返します。
応急処置後も、異物が取り除けたかどうかを小児科や耳鼻科で確認することが重要です。
また、事前に専門家による講習会への参加や、政府広報オンラインなどの資源を活用して、正しい知識と技術を身につけておくことが推奨されます。
■参考記事:
政府広報オンラインー「えっ?そんな小さいもので?」子供の窒息事故を防ぐ!
まとめ
幼児が食べ物を詰まらせることは、親であれば一度は経験したことがあるかもしれません。
このくらいなら大丈夫だろう、と大人が思ってしまう食べ物でも幼児は詰まらせてしまうことがあります。
詰まらせやすいものは食べやすいように小さく切ってあげるようにして、食べている間は目を離さないようにすることで、防げる場合もあります。
おいしく楽しく食べながらも、遊び食べをしないように教えて、詰まらせてしまうことがないように注意していきましょう。