大豆ミートをまずいと感じる主な原因は、噛んだ時に大豆の豆臭さが残ってしまうためです。対策としては、下処理を十分に行う必要があります。
この記事では、大豆ミートをまずいと感じてしまう原因の豆臭さを無くすための下処理の方法と発酵調味料を使って豆臭さを無くす方法について解説します。
大豆ミートがまずい原因
豆乳などの大豆加工食品の多くは独特の豆臭さがあり人によって好き嫌いが分かれます。豆臭さの原因は大豆に多量に含まれているリノール酸の酸化により生成するn-ヘキサナールという物質です。
大豆ミートは大豆から油を搾った残りである脱脂大豆や粉末状の大豆たん白などを主原料に作られています。よって、どうしても大豆独特の豆臭さが強く残ってしまうのですね。
なお味付けを行っても、もともとの豆臭さは消えるわけではありません。
ちなみに大豆から豆乳を絞った残りが「おから」です。
大豆ミートがまずいのは下処理で解決
乾燥タイプの大豆ミートは必ず下処理が必要になります。この下処理が大豆ミート料理の味を左右しますので正しい下処理を覚えておきましょう。
大豆ミートは種類によって多少違いはありますが、下処理としては戻して、洗うという次の3つの手順になります。
- 大き目の鍋に水を沸騰させ、芯が残らないよう中火で3~4分茹でます。この時吹きこぼれないように注意してください。
- ざるに上げ流水で1分以上洗います。ここでしっかり洗わないと臭みが残ります。
- 洗ったあとは水気をしっかり絞ります。しぼり汁が濁っていたら2から繰り返します。ここで水気をしっかり絞ることで、下味の染みこみ具合が良くなります。
戻すポイント
水かぬるま湯で戻る場合もありますが、茹でる場合は茹ですぎると形が崩れます。膨らんできたら火が通っているので、いつまでも茹でずに引き上げます。
洗うポイント
下処理の最大のポイントは洗い方です。大豆ミートのクセをしっかり取り除くことが大切です。
戻した大豆ミートの水分をしっかり絞ります。このとき、茹でたてを絞ると相当熱いので、水につけて流水で流しながら数回ぎゅっぎゅと絞っていきます。
スポンジのように、水を含ませて絞ることを3回くらい繰り返し大豆ミートの中のクセをしっかりと洗い流しましょう。目安は黄色っぽい汁が出なくなるまで!
まとめて下処理を行い冷凍がおすすめ
この下処理を調理のたびにするのが面倒であれば、たくさん下処理をしておいて下味をつけて冷凍しておくのがおすすめです。
鶏ガラスープ、酒、醤油や生姜、醤油など調味液に付けてジップロックなどに入れて冷凍しておけば、味も染みていてすぐに調理に使えてとても便利です。
大豆ミートの臭いを消す調味料
塩こうじは疲労回復や腸内環境を整え便秘解消や美肌効果が期待できるとして最近注目されている調味料です。塩こうじ自体が甘み、旨みを持つほか、麹菌が分泌した酵素の作用で、他の食材から甘みや旨みも作り出します。
ハナマルキが実施した香気分析では、「液体塩こうじ」には、大豆由来の植物たん白に含まれる、油分の酸化臭で知られる「ヘキサナール」の発生量を20%以上減少させる効果があることが確認された。
ハナマルキは、これは「液体塩こうじ」の持つ糖分(ブドウ糖)がヘキサナールを吸着し、物理的マスキングによりヘキサナールの発生を抑えているためと考えられるとする。
出典:食品産業新聞社ニュース
乾燥大豆ミートブロック 100g
塩麹 大さじ2
片栗粉 適量①大豆ミートを戻して、十分に水分を絞っておく。
②塩こうじと水100ccに15分つける。お好みでみりんやレモン汁、すりおろしショウガ、ニンニクなどを加えてください。
③水気を切り、片栗粉をまぶして油で揚げる。
まとめ
- 大豆ミートがまずい原因は大豆特有の豆臭さ
- 乾燥大豆ミートは下処理を十分に行う
- 塩こうじを使えば大豆ミートの豆臭さを解消できる