今回は、バリエーション豊かな猫のイタズラの中でも、【誤食・誤飲】や【感電】といった「命に関わることもある危険ないたずらについて取り上げ、猫の安全を守るためにできることをご紹介します。
好奇心旺盛な猫には危険がいっぱい
猫にとって、屋外は危険でいっぱいです。では、家の中は安全か?というと、そうでもありません。人間にとって快適な家の中にも、猫にとっての「危険」はひそんでいます。
危険なイタズラをやめさせる!基本的な3つの防止策
- 片付ける・しまう
- いたずらしてもいいものを与える
- いたずらしなかった時にごほうびをあげる
危険なイタズラをやめさせる一番の方法は、片付けてしまうこと。
誤食や誤飲の可能性があるものは、出しっぱなしにせず、猫が開けられない箱や引き出しにしまって、猫の目に触れないようにしましょう。
ストレスによってイタズラが増えることもあるので、安全なおもちゃを与えて、一緒にたくさん遊んであげてください。遊びは最高のコミュニケーションです。あなたとの信頼関係もより深くなるでしょう。
猫のしつけは犬に比べると難しいと言われています。
特に自宅に迎えて間もない子猫は、少しずつその家庭のルールを学んでいきます。危険なイタズラや人間にとって好ましくない行動を取ることもあるでしょう。しつけの際には、悪いことをしたら罰するのではなく、良い行動ができたらほめるのが望ましい方法です。暴力などで厳しく罰することは、猫を傷つけ、あなたとの信頼関係を損なう可能性があるので絶対にやめましょう。
なんでこんなことをするの?猫がイタズラをする理由
飼い主が驚くようなイタズラをすることもある猫。猫のイタズラがエスカレートしやすいのはなぜでしょうか?
【猫のイタズラがエスカレートする理由】
- 楽しいから
- 狩猟本能によるもの
- 暇をもてあましている
- ストレスがたまっている
- 飼い主の気をひきたい
猫は好奇心旺盛。いろんな物に興味をもって、手を出します。
現代でも、狩猟本能は色濃く残っており、追いかける、捕まえる、爪をたてることが大好き。
猫を完全室内飼いしているご家庭も多く、屋外の環境に比べると刺激が少なく、ストレスがたまりやすいとも言えるでしょう。
時には「飼い主の気をひきたい」「もっとかまって欲しい」という理由で、イタズラが目立つことがあるかもしれません。日頃から、猫の様子をしっかり観察してください。
そして、遊んで欲しそうな様子があれば、それに応え、猫の欲求を満たしてあげてください。
猫の危険なイタズラ
誤食・誤飲
食べ物ではないもの(猫に害のある人間の食べ物や植物など)を食べてしまう「誤食」と食べ物でないものを誤って飲み込んでしまう「誤飲」の2つがあります。
誤飲で特に気をつけなければいけないのが、紐や糸などの、細長いものです。
糸のようなものを誤って飲み込んでしまった場合、腸の粘膜に糸が張り付き、腸が引きつってしまい、通過障害や機能障害を起こします。そのため、回復手術が必要になる場合や、中には命を落としてしまうケースもあるので、きちんと片付ける習慣を付けましょう。
猫によっては、人間の食べ物に興味を示すこともあります。留守中にゴミ箱をあさって生ごみを食べてしまうことのないように、蓋付きのゴミ箱に捨てるなどの対策を行いましょう。
「異食症」や「異嗜(いし)症」といって、食べ物でないものを食べたがる、ちょっと変わった猫もいます。よく見られるのが「紐」「布」「ビニール」などです。このようなタイプの猫は、誤食のリスクが非常に高いので、注意が必要です。
誤食・誤飲防止として以下のような対策があります。
- 細かいものは片付ける
- カーテンや布のほつれはカットしておく
- おもちゃを出しっぱなしにしない
- ゴミ箱には蓋をする
- 観葉植物は置かない
感電
猫の「噛み癖」に悩まされている飼い主さんは多く、一番心配なのは「感電」の危険があることです。
歯が生え替わる時のムズムズ感で、コードを噛んでしまう子猫はいますが、多くの場合、生え替わりが終われば、落ち着いてきます。しかし、中にはコードの噛み心地が気に入ってしまい、いつまでも噛み癖が治らない場合もあります。
コードの噛み癖対策には以下のような方法があります。
- コードはこまめに抜く
- コードを隠す
- コードにカバーをつける
- コードをひとまとめにする
- コードに猫が嫌がるニオイをつける
まとめ
猫は好奇心旺盛で、飼い主の想像をはるかに超えたイタズラをするでしょう。
そのほとんどは、笑い話にできるような内容かもしれませんが、イタズラによって悲しい事故も起こっているのが現実です。
多大なる癒やしと安らぎを与えてくれる猫のために、家のなかの危険を取り除き、過ごしやすい環境をつくってあげましょう。