マグネシウムは着火剤などにも使用されているので、発火しやすいイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
しかし洗濯マグちゃんに使われているマグネシウムは通常洗濯に使用している分には発火の心配はありません。
この記事では、洗濯マグちゃんが発火しない理由や使用上の注意点やなどについて解説します。
洗濯マグちゃんは発火する?
洗濯マグちゃんに使用されている金属はマグネシウムです。
マグネシウムは、酸化されやすく発火しやすい等の特徴があり取り扱いには注意が必要です。
特に直径2㎜より小さいものは消防法上の危険物に該当する可能性があります。
洗濯マグちゃんで使用しているマグネシウムは直径5㎜ですので、危険物には該当しません。
よって取り扱いマニュアルに従って洗濯に使用する限りにおいては発火の恐れはありません。
洗濯マグちゃんの使用上の注意点
乾燥機の使用は避ける
洗濯マグちゃんの中身であるマグネシウムは乾燥機の熱に対しては耐熱性があるので問題はないですが、マグちゃんを入れている袋は熱や摩擦に弱いので乾燥機の使用は避けた方が無難です。
洗濯機や乾燥機使用中に袋が破れたら中のマグネシウムの粒が飛び散って悲惨です。
拾うのが大変です。そのため、ドラム式などで乾燥まで自動コースの場合は途中で取り出すのは面倒なので、洗濯のつど袋が破損していないか点検することをお勧めします。
濡れたまま長時間置かない
洗濯マグちゃんは濡れていると酸化して効果が落ちます。
そのため、毎回洗濯物と一緒に洗濯マグちゃんも干すと良いですよ。
洗濯マグちゃんと粉末洗剤の併用は成分を確認する
洗濯マグちゃんと洗剤を併用すると洗浄力は上がります。
ですが、洗濯石鹸や粉末洗剤に含まれている脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムを含んでいると併用ができません。
これらが混ざると洗浄成分の石鹸が金属石鹸(石鹸カス)になって、衣類や洗濯槽に付着する可能性があるためです。
そのため、脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムが含まれていないか確認して、入っていない洗剤は使用できます。
洗濯マグちゃんと漂白剤の併用
洗濯マグちゃんと同じアルカリ性である酸素系の漂白剤との併用はできます。
オキシクリーンは酸素系漂白剤なので使用できます。
逆に塩素系のハイターやブリーチなどの漂白剤との併用は危険です。
漂白剤と併用する際の注意点や洗濯マグちゃんの汚れが落ちるしくみなどについて詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。
定期的にお手入れをする
マメに干していても、2週間ほどすると表面が黒くなってきます。
そんな時はクエン酸やお酢を溶かした水に20分ほど浸けておくと、また使用できます。
つける目安は水素の白い泡が出てきたらOKです。
あまり長い時間浸けておくとマグネシウムが小さくなるため注意が必要です。
洗濯機に詰める量を8割にする
洗濯機に詰め込む洗濯物は、多くても全体の8割程度にします。
そうすることで、マグネシウムが洗濯機の中で良く動くので、水ときちんと反応してくれます。
洗濯マグちゃんは効果が無い?
2021年4月29に消費者庁から「洗濯マグちゃん」の表示が景品表示法に違反していたため、措置命令がでています。
株式会社宮本製作所に対する景品表示法に基づく措置命令について
消費者庁が問題にしているのは、「洗剤を使わなくても大丈夫なお洗濯」「除菌自行化は99%以上」などの表示に対し、提出資料の合理的根拠が不十分な点があるものの、効果自体は否定していません。
ただ、ビーカーでは結果がでたけれど洗濯機での実験はしていないとのことですね。
洗濯機に使用する水の量をアルカリに変えるには500g~1kgほどのマグネシウムが必要という意見もあります。
商品には洗濯物6㎏以上は2個、9㎏以上は3個という表記がしてありますので、今回はそこも含めて根拠がないと判断されています。
ネットでは洗濯マグちゃんの効果を実感している口コミも多いので、もし本当に効果がなかったのなら、洗濯は水だけでもある程度汚れはとれるということにもなりますね。
洗濯マグちゃんの捨て方
洗濯マグちゃんは、永久使用はできないため約300回使用で交換します。
使用済みマグちゃんは掃除にも使えますし、植物の肥料にもなります。
取り換え時期の目安は1つ55g(メッシュ部分込み)の洗濯マグちゃんが50gになったころです。
掃除に使用する
スプレーボトルに200mlの水と10~20gのマグちゃんを入れて10回ほど振ります。
弱アルカリ性のスプレーになります。
これで、コンロや電子レンジなどの油汚れが気になるところにふりかけて、キッチンペーパーでふき取ると汚れが取れます。
植物の肥料にする
マグネシウムは食物の光合成に必要な葉緑素の成分です。
土にマグちゃんを巻くと、光合成が活発になって、元気に大きく育ちます。
家庭菜園などをしている方は、この方法で洗濯マグちゃんを再利用できますね。
使い終わった洗濯マグちゃんの中身は不燃ごみで袋は燃えるゴミになります。
ですが、捨てるのはもったいないです。
もし、肥料などに使う植木鉢や家庭菜園をしていない方は、全国の東急ハンズで回収してくれます。
回収された洗濯マグちゃんは、土壌改良の肥料として使用してマグネシウムを含む野菜や米作りに役立てられています。
300回使用しても使い続ける方法もあります。
それは、粒がすり減って小さくなっただけなので中のマグネシウムを1年ごとに追加するということです。
そうすると、300回使用したマグちゃんを捨てなくても使うことができます。
すり減った分の量のマグネシウムを追加するだけで、洗浄力が維持できるのは良いですね。
洗濯マグちゃんの口コミ
ネットに投稿されている口コミをまとめてみました。
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部屋干しの嫌な臭いがない。洗剤と同等の効果がないにしても重宝している。
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マグネシウムは石けん洗剤と一緒に入れると洗浄効果が激減するらしい。1年使ってみて何の効果も無かった。
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万年部屋干しカビ臭に悩まされ続けていたが洗うたびに臭いが取れて行くように感じる。
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洗剤なんかなくても、今の技術があれば 洗濯機だけで汚れが綺麗に落ちる。
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根拠はなくても効果として実感してるから使いつづけたい。
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マグちゃんのみの洗濯に変えて2年、実際ブラウスの襟綺麗に洗えてるし洗濯槽にカビも生えない。そしてタオルにもカビが生えなくなった。
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洗濯マグちゃんに効果が認められないと言う話だけど私はとても使い勝手が良かったし、なんなら部屋干し臭もしなくなったから普通にこれからも使うと思う。
ネットの口コミを読んでいると、普段使っている洗剤と同じくらいの効果を感じている方が多いです。
特に汗や皮脂、血液の汚れへの効果は高く、消臭効果も高いので洗濯物の生乾き臭も防げているようで、部屋干しの匂いが気にならなくなったという口コミも多いです。
また、排水管や洗濯槽の汚れがきれいになったという意見も多いです。
効果があると感じている方が多いなら、洗剤の使用量が控えられますね。
その一方で期待していたほどの洗いあがりにはならなかったと書き込んでいる方もいました。
まとめ
マグネシウムは発火しやすい金属で、直径2㎜以下は消防法で危険物と見なされています。しかし洗濯マグちゃんで使用しているマグネシウムは直径5㎜ですので発火の心配はありません。