最近よく聞く「宇宙日本食」ですが、ローソンのからあげくんやサバの缶詰など、私たちもよく食べている様々なものが宇宙食になってとても話題になっています。
どんなものが宇宙食になっているのか、気になって調べてみました。
宇宙日本食の種類は?
「宇宙日本食」とは、2004年にスタートしたプロジェクトで、通常の宇宙食とは別に、嗜好品として持っていくのを許されている食べ物のことです。日本の味を楽しんでもらい、長期にわたる宇宙での生活のストレスを和らげることが目的で開発されています。
メニューはISS(国際宇宙ステーション)に滞在する宇宙飛行士の好みなどを聞いて決められるため、日本人になじみのある食べ物が多いです。
現在JAXAが宇宙日本食に認証しているのは24社からの45品目。最も品目数が多いのはカップラーメンなどのインスタント麺(2020年11月現在)。
新しいものではローソンのからあげくんやアジの干物、サバの缶詰などもラインナップに追加されました。
からあげクン、宇宙へ 野口聡一飛行士にISSで提供 https://t.co/astLb65BmZ
そういえば、先日の会見で野口聡一飛行士が「からあげや焼き鳥といったB級グルメの日本宇宙食が楽しみ!」と話していました。 pic.twitter.com/mBkEmBH17p
— 朝日新聞デジタル天文部 (@asahi_tenmon) October 6, 2020
他にも鮭おにぎり、マヨネーズ、カレー、焼き鳥、柿の種、ようかん、大人向けの粉ミルクまで…ジャンルを問わず、たくさんの種類があることにビックリしました!
ここには全て書ききれませんが、認証された宇宙日本食についてはJAXAのサイトで確認することができます。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

宇宙食と言えば味気ない固形物をすすって…というのは昔の話。こんなにいろんなものが宇宙へ持っていければ、つい日本食が恋しくなって…という時も安心ですね(笑)
宇宙日本食にはどんな工夫がされているの?開発期間はどのくらい?
宇宙日本食として認められるためには、JAXAの認証基準をクリアしなければなりません。
保存期間が長いことや衛生面に気を配ることはもちろんですが、ISSの機械に障害を及ぼさないよう、独特の工夫が必要です。
からあげくんについては食べたときに小さい粉が飛び散らないように大きさは通常の半分くらいの大きさになっています。開発には3年9か月かかっており、2019年のPre宇宙日本食認証を経て、無事仲間入りすることができました。
福井県立若狭高等学校海洋科学科の生徒たちによって開発されたサバの缶詰は、認証されるまで13年もかかっているとのこと。とろみの加減に苦労したそうで、先輩から後輩へと引き継がれてきた研究がようやく実を結んだということなんですね。
宇宙では沸点が下がってしまうため、インスタントラーメンなどは70~80℃のお湯でもどせるようになっています。
基準をクリアするだけでなく、アジの干物は水分をとばして臭みをとばしたり、魚の缶詰にはイワシのトマト煮があったりと、日本人だけでなく外国人にも食べやすいように工夫されています。そのため、宇宙日本食は外国人宇宙飛行士の間でも人気があるそうです!
開発されて認められるようになるまではとても長い時間と手間がかかりますが、宇宙旅行がそう遠くない未来に実現しそうな今、宇宙食のバリエーションが増えていることは私たちにとっても嬉しいことです。
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2023年頃に #ISS 長期滞在を予定している #古川宇宙飛行士 に向けた、ナトリウムが少なく、カルシウムが豊富な「Pre宇宙日本食」を募集いたします😀🍙応募詳細については、こちらから👇https://t.co/eEaOipYv92 pic.twitter.com/BSl2pZVgD8
— JAXA(宇宙航空研究開発機構) (@JAXA_jp) May 21, 2021
まとめ
「宇宙日本食」は、ISSの宇宙飛行士が宇宙生活のストレスを緩和するために持っていくのを許されている食べ物のことです。最近ではからあげやサバの缶詰など、私たちが日常で食べているものが宇宙で食べられるようになりました。
こんなにいろんなものが宇宙へ持っていけるようになるなんて、少し前までは想像できなかったのではないでしょうか。
海外へ行っても日本食が恋しくなってしまう私は、宇宙食の中におにぎりが入っているのを見てとてもうれしくなりました。
これからも宇宙食が更にバリエーション豊かになることを期待したいですね!