週休3日制はいつから?給料は減るの?メリットとデメリットを解説

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ワークライフバランス くらし

週休3日制が導入されるかもしれない。思わず、ニヤリとしてしまうようなニュースが飛び込んできた。常々、週に3日休みがあったらなぁ、と思っていた。今でこそ週休2日が当たり前になっているが、初めて日本で週休2日制を導入したのは1965年松下電器からだという。昭和生まれで育ってきた世代にとっては、土曜日も仕事や学校に行くのは普通のことだった。それが、今度は週休3日になるかもしれない。

選択的週休3日制」の導入。希望すれば勤務日数を従来の週5日から週4日に減らせるというもの。ただし、休日が増えた分、給料も減るかもしれない。これは能天気に喜んでいる場合ではなさそうだ。今後の私たちの働き方、収入にも大きく関係してくるこの「選択的週休3日制」はいつから導入されるのか?メリットやデメリットは?現在わかっていることを知っておいて損はないだろう。

 

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週休3日制はいつから?

2021年4月現在、週休3日制についての政府の具体的は指針については明らかになっていません。

菅首相曰く、「新たなスキルを身に付けるチャンスを拡大いたします。働きながらキャリアアップできるプログラムの拡充を検討します」として、今夏に取りまとめられる「骨太の方針」に盛り込むことを目指して議論を深めていくとのことです。

政府は2021年6月18日に経済財政運営の基本方針となる「骨太の方針」を決定し、その中で働き手の希望に応じて週休3日制を選べる「選択的週休3日制」の普及を盛り込みました。

 

しかし2019年働き方改革関連法案の一部が施行されて以降、すでに大企業では、週休3日制を導入しているケースがあります。

  • ファーストリテイリング・・・地域正社員に対して、一日10時間×週4日勤務制を導入
  • トヨタ自動車・・・2020年に新型コロナ感染拡大による新車需要の低迷を受け、国内完成車工場で週休3日制を導入
  • みずほ銀行・・・育児や介護の時間確保やスキルアップなどの自己啓発活動を目的として週休3~4日制導入

 

副業解禁や在宅ワークなど今後も柔軟な働き方への変換の動きはますます加速していくことは間違いないでしょう。

 

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週休3日制の導入に関する課題

教員や医療従事者など業種や職種によっては、週休2日制ですら実現できていないのが実情だ。週休3日制の導入以前に、有給をきちんと取得できるようする、サービス残業を無くすなどの対策をしてほしいという意見もある。

いずれにせよ、今後は休みの取り方に関する格差がさらに拡大する可能性もある。

 

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週休3日制を導入する社会的背景

ワークライフバランス

育児や介護などと仕事を両立させるために、多様な働き方が選択できる必要性が高まっている。

副業など新しい働き方

リクルートの調査によると、2020年12月現在副業・兼業を「実施中+再開予定」の人は全体の15%。また今後実施したい人を合わせると56.8%となっている。

出典:株式会社リクルート

コロナ禍で、現在多くの企業がテレワークを導入したり、出勤者数を抑えたり、就労環境が大きく変化している。そんななか、収入減を補ったり、スキルアップのための副業など新しい働き方のニーズの高まってきている。

 

労働人口減少の対応策

少子高齢化で労働力不足がいよいよ現実となり、多様な人材を企業間がシェアしてビジネス力の低下を防ぐ必要が出ているという側面がある。また今後増えるであろう失業者の雇用を確保したい、という思惑もあるようだ。

企業も働き方の多様化への柔軟な対応が必須な時代に突入してきたと言える。

労働力人口と労働力率の見通し

出典:みずほ総合研究所

 

生産性の向上

先進国では「週休3日制」が議論されている。働く時間と集中できる時間は密接に関係していることがわかっている。短時間で集中して効率よく仕事を進める。さらに週休3日制することで労働者のストレスが軽減される。いずれも生産性の向上が期待できる。すでに短時間労働や週休3日制を実現している国もある。

労働生産性

出典:株式会社WOOROM.

 

 

選択的週休3日制とは?

「正社員として週休3日を希望する者に、その理由を問わず週休3日を可能にする。」というもの。3日制を選択することで給与が減るのか、各企業の意向に任せるのか、副業の可否など詳細はまだ決定していない。すでに週休3日制を導入している企業からヒアリングするなどしている段階のようだ。

たとえ給与が減っても、他にあてる時間が欲しい人もいるはずなので、会社と個人とのかかわり方の選択肢が広がるという意味ではメリットはあるのではないか。

 

週休3日制のメリット

・働き方の選択肢が増える。今まで子育てや介護などで仕事を断念せざるを得なかった人も続けられるようになる。

・プライベートの充実が本業にもいい影響を与えると期待される。家族と過ごす時間や趣味、仕事以外の勉強やセミナー参加、副業など新たな能力や感性を磨く時間にも使うことができる。しっかりと休み、リフレッシュして仕事に取り組めるため、画期的なアイデアがうまれ、イノベーションにつながる可能性もある。

・企業にとっては人件費を抑えられる。それだけではない。労働日数の減少はデジタルシフトを進める大きな契機になるかもしれない。

・企業のイメージアップ、離職率を抑える。「ワークライフバランスの実現」や「プライベートの充実」が可能な会社として認知されることがプラスに働き、優秀な人材の確保やイノベーション創出にもつなげられる。従業員の満足度が高まることで離職率を抑える狙いもある。

 

週休3日制のデメリット

・給料が減るケースもある。増えた休みをどのように活用するか。副業を許可するなど柔軟な制度を採り入れず、単に働く日数と給与を減らすという内容では、従業員にとっては収入が下がることによる不利益が大きくなるだろう。

・働く日数が減ることで、実質的なコミュニケーション不足が懸念される。

・昼夜3交代勤務で稼働している工場などは、増員が避けられず、業種・職種によって難しい。

・週休3日制、週休2日制で昇格・昇進や昇給格差が発生する可能性がある。

・現状の生産性のまま、単純に労働時間を削減すると、確実に企業の売り上げが減少する。生産性を高める取り組みとセットで検討するのは必須となるだろう。

・厚生年金保険料などの社会保険料は「報酬月額」により決定される。そのため給与が減ることとで、支払う保険料も減るが、将来受け取る年金額にも影響することになる。

 

まとめ

すでにヨーロッパのいくつかの国では、短時間労働や週休3日制を実現し、生産性向上にも成功している。いずれも、国民性として家族との時間やプライベートな時間をもつことをとても大切にしており、いかに短い時間で効率よく働くか、ということを重要視している。これらの国々は世界幸福度ランキングでも上位に入っており、そういった働き方、生活スタイルが幸福感を高めているといえるのかもしれない。

日本の現状から、週休3日制など大企業だけに限られたものだという意見もある。確かに、クリアしていかなければならない問題はたくさんある。しかし、人生にはいろいろな変化がある。自分自身も、家族も、世の中も変わっていく。ずっと同じように働き続けられるとは限らない。変化に合わせて選択できるということは、安心感につながるのではないだろうか。

幸福度は、人生で選択できる「自由度」と、相手を受け入れて人とのつながりを作る「寛容さ」が影響する、と言われる。自分のために、家族のために、未来のために「選択」できるということは、幸福に繋がることなのだと確かに思う。「選択的週休3日制」がそういう存在になるのかはわからないが、何かきっかけとして活用できればいいな、と現時点では思っている。

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