日頃の収納や通販の配送などに用いられているダンボール。
そのダンボールには薄いものから厚いものまで様々な種類があり、用途ごとに使い分けられています。
主に業務用として使われるダンボールですが、個人でも引っ越し時の梱包や棚に入り切らない書籍を入れる際などに使用されています。
しかし、いざダンボールを購入するとなった時にはいろんな種類があるので、どれを購入するのが用途に対して正しいのかわからず迷うかもしれません。
そういった状況で正しい選択ができるように、ダンボールの種類と用途について解説していきましょう。
段ボールの種類と用途
ダンボールの用途は主に梱包です。
その箱の中に入れるものを適切な強度で保護し、安全に運搬するために使用されます。
木材パルプなどが使用された紙で作られており、軽くて程よい強度を持つ上に取扱いも容易なので多用されています。
通常のダンボールは上部と下部の紙と、その間に挟まれた波状の紙による三層構造で作られています。
その間の紙の波の高さと多さごとに種類があり、それぞれで性質が異なります。
種類ごとにアルファベットが振られており、「Aフルート」「Gフルート」などと呼びます。
それぞれのダンボールの種類と用途については以下で解説していきます。
Aフルート
日本において最も多用されているダンボールです。5mmの厚さと30cmあたり約34個の波を持ちます。
バランスの良い強度と軽さがあり、その用途は引っ越し時におけるの物品の運び出しや収穫した野菜や青果の梱包となります。
青果の入れ物としては「みかん箱」が有名ですが、それに主に使用されているのがAフルートです。
印刷時には波の間がたわんでしまいかすれやすいので、綺麗に印刷するには高い技術を要します。
Bフルート
3mmの厚さと30cmあたり約50個の波を持つ種類です。
軽めの物を収納したり、ダンボールの内の仕切り、内装箱として使われます。
仕切りとして使用する際はその波の密度による横方向の強度を活かし、内部の高さに合わせることで潰れ防止にも活用されます。
カッターナイフなどで容易に切れるため、イベント用の加工品を作る際にもよく利用されます。
Cフルート
4mmの厚さと30cmあたり約40個の波を持つダンボールで、国際的に標準となりつつあるタイプです。
1mm薄くなった分低下する強度を密度を高める事で補っているため、Aフルートと同レベルの強度があります。
Aフルートと同様の用途で使用でき、薄い分だけ収納スペースが広くなる利点があります。(商用で約2割のスペースが削減可能)
Eフルート、Fフルート、Gフルート
それぞれ1.5mm、1.1mm、0.9mmのダンボールです。
薄いので強度は低めですが、収納時などに嵩張らないのが利点です。
内箱やメール便、店頭のPOPなどに使用されます。Gフルートにはオフセット印刷が可能で、ギフト用としても使用されます。
Wフルート
AフルートとFフルートを貼り合わせたような二層の波構造を持つ、厚さ8mmの種類です。
強度が高いため、海外からの輸送や重量物の運搬に使用されます。
2層AA段、3層AAA段
Aフルートを2層、または3層はりあわせたような構造を持つダンボールです。
海外発送や重量物に使用されます。
3層のものは材質自体に強度の高い紙が使用されているためとても強靭で、木箱並の強度があります。
それでいて木よりも軽量かつ安価という利点があります。
まとめ
以上のように、ダンボールにはいろんな種類と用途があります。
ダンボールを選ぶ際は日常使用においてはAフルートかCフルートを購入すればまず間違いないでしょう。
用途によっては通販で送られてきたダンボールを流用しても問題ありません。
ただ、オリジナルのギフトボックスやノベルティなどを作る際には種類を適切に選ぶことがベターです。
海外の知り合いに物品を送る際には、輸送中のトラブルや環境変化を想定してWフルート以上を選択すると良いでしょう。
なお、ダンボールは濡れに弱いので、野外などの濡れやすい場所で使用する際には注意が必要です。
適切な種類を適切な場所で運用していくようにしましょう。