日商簿記検定3級・2級では、2020年12月よりネット試験を開始しました。
合格率は、直近でネット試験が37.9%(2021年7月~9月)、ペーパー試験が28.9%(2021年6月)となりネット試験がペーパー試験に比べ難しいということはないようです。
この記事では、
簿記3級のネット試験は難しい?ペーパー試験との比較や過去問なども解説
についてまとめました。
簿記3級 ネット試験 難しい?
簿記3級のネット試験は、従来からのペーパーの試験(統一試験)と比べても決して難しくないものとなっています。
現在、簿記3級(日商簿記検定3級)の受験をするとなると、紙が配られて机上で受ける従来からの試験(統一試験という)か、各試験センターの予約を取り、会場のパソコンで受けるネット試験かを選択することになります。
2020年の12月から開始されたネット試験ですが、これまでの試験と違って問題をパソコンの画面で確認する事になるため、とても解きづらいだろうと考えられていました。
しかし、いざ受験してみると想定していたよりも快適に受験することが出来る事が分かりました。
普段全くパソコンを扱わない方にはお勧めできませんが、難しい操作は一切なく、マウスを使ってスクロールとクリック、数字の入力(場合により文字の入力)が出来る人ならば問題なく受験できます。
簿記3級 ネット試験 過去問
ネット試験が始まってから、簿記3級は問題用紙や計算用紙を持ち出せないルールに変更されました。
それによって、これまでに出版されていた過去問題集なども作成できなくなってしまったため、近年の過去問を使った練習は不可能となります。
しかし、2020年12月以前から出題論点に大きな変更はないため、過去に出題された本試験問題(ペーパー試験)での練習が無意味なわけではありません。
本屋さんにて販売されている過去の本試験問題を取り込んだ問題集は、受験のための実力をつけるためには役に立ちます。
また、日本商工会議所のホームページ上ではネット試験の模擬体験ができます。
パソコンの画面で問題を読む事や、問題を解く上でのパソコンの操作などに不安がある方は受験の前に一度体験をしておいた方が良さそうです。
資格の学校においても、受講生へのサービスとしてネット試験の模擬試験を体験できる所もあります。
簿記3級をネット試験で受験すると決めている方は、模擬試験を一度だけでも体験しておくと、本番で動揺せずに済むため強くお勧めします。
簿記3級 ネット試験 対策
簿記3級をネット試験で合格するための対策として大事なことは、当然とは言えますが学習論点の理解と仕訳の練習、各種表の作成練習にあります。
ネット試験であれ、ペーパーの試験であれ、簿記3級の出題論点をしっかりと理解できていなければ合格はありません。
ネット試験だから問題が難しい・簡単ということはなく、理解を深める勉強をしてきた方はどちらでも合格します。
ただし、ネット試験では問題がパソコン画面に表示されており、問題用紙に線を引いたり印をつけるという事が出来ないため、普段の勉強をテキストや問題集で行っている方には試験中に少しだけやり辛さを感じるでしょう。
問題は画面を見て、計算やメモは2枚配布される手元の計算用紙に書き、電卓を打って求めた金額をパソコンのキーボードで解答欄に打ちこむ、という手順になります。
慣れないうちは手元が少し忙しく感じますが、試験中に問題を4・5問解いていけば慣れてきます。
試験の残り時間は、常に画面下に表示されているため分かりやすく、時計を準備していく必要はないでしょう。
簿記3級の本試験に臨む直前には、時間を計って模擬問題を解いてください。
本番での時間配分や解答する順番、難しい所を後回しにする判断力などを身に付けることが、慣れないネット試験で実力を発揮するためにはとても重要になります。